ちょー薔薇色の人生 より抜粋。
一記。
今日は卒業式でした。
もうかれこれ、あいつと暮らし始めて二十年になろうとしています。
小さなころはケンカこそすれども、今は仲のよい兄弟をやっている。
うん。
あいつが小さい時から、ずっと見てきて。
学校に行かなくなったのも、彼女ができたのも見てきた。
一緒に暮らして、一緒に育って。
母さんが死んだ時も、一緒に生きていこうって。
思えばどれもこれもがきっかけであり、また、ある種の基点であり起点だったのだと思う。
強く握ったその手は、ぼろぼろと泣く俺をつなぎとめて、そんな俺を心配させないようにと我慢するあいつの手だった。
それから五年だ。
母さんと約束していた、中央高校への進学も果たして、無事に今日、三月一日づけで中央高校夜間定時制を卒業した。
よく四年間やれたなと思う。
事前に、答辞を読むと聞いていて、そっか、すげえじゃんって思ってた。
それがまさか、その中に俺を引き立てるような言葉があったなんて、知りもしなかった。
一記。
思わず泣きそうになりつつも、しっかりと記録におさめた。
途中でSDの容量なくなってしまったので、サトチーに後日データをもらうことにしたのは内緒。
写真も多く撮った。
あいつは俺より人気者で、山のように花や何やらをもらっていた。
俺も、少し奮発してあいつのために花束を用意した。
今夜は帰ってこないから、明日のうちにでもあいつは見るだろう。
一記。
本当に、よくやったと思う。
それを心のそこから評価したい。
わが弟ながら、やりきることをしたのだ。
今日は素晴らしい日だ。
めいっぱいいる仲間に囲まれて、楽しそうにやっていた。
あいつなりの、面白おかしい、楽しいストーリーになったんだろうな。
俺の眠気もそろそろピークなので、今日はここまで。
近いうちに、×の更新をします。
あいつが帰ってきたら、また言ってやるんだ。
卒業、おめでとうって。
ばーい。
この記事にトラックバックする