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その数秒を被写体に

日常を主に綴っていく日記。バイクと釣りと、後趣味の雑文なんかが混ざる。

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atom「3rd」

夢は夢でしかなく、その中で見ることのできるものは、記憶のデフラグによって起きるものである。
即ち、叶わない夢は見れるはずがないのだから。ということに従えば、ある程度のことは許容範囲内の夢となるであろう。
しかしそれでも、見たくもない夢を見ることだってあるのだ。

あれほど美しい鳥は見たことがなかった。
世界中の誰もがそう言いだすぐらいに、その鳥は煌びやかだったのだ。
それは大空を翔け、天に昇って行った。

火の鳥。
そう呼ばれる鳥がいるということを知ったのは、あくる日のことであった。ぼうっと、古い新聞を読み漁っていた時にその記事を見つけた。見出しには、火の鳥が舞う空と書かれており、ご丁寧に写真まで載っていた。
デッドメディアである新聞という媒体が、未だに保管されている国立図書館。数十年前までは全ての媒体が紙媒体であったと聞いている。今の時代のように全てがコンピュータで制御されてはいなかったと言われている。
天草老人はこのことを知っているのだろうか。新聞の日付は、二〇二四年と書かれている。
今から十八年も前の新聞記事。その内容を知っているとしたら、天草老人しかいない。
よくよく写真を見る。あの日、あの時見たものと、よく似ている。
鳥の形をしたあの炎と、よく似ていた。
国立図書館を出て、家に帰ることにした。
本来目的としていたはずの、学会論文を探すことをすっかり忘れていたのだが、それは今になってはどうでもよいこととなってしまった。それよりも気がかりとなる新聞記事の火の鳥。はたしてそれは、あの時見たものと同じものなのか、それとも。

「ただいま」
家の中に向けて声をかける。
奥からおかえりなさいという声に遅れて、十和がぱたぱたと足音を立てて玄関までやってくる。
「お昼、たべたの?」
そういえばもうそんな時間かと時計を見る。とっくの昔に正午なんて過ぎていたようだ。今になって空腹感がやってくる。現金な体だ。
「いや、お昼どころか朝ご飯もまだだよ」
そう言って足はリビングへと向かう。
「そういえば、天草の爺さんと連絡ってとれる?」
十和は一瞬きょとんとして、すぐに口を開く。
「とれるわよ。ただ、少し時間かかっちゃうかもしれないけど」
「いや、それでもいいよ。確かめたいことができてさ」
流石、権威と呼ばれるだけのことはある。侮れない老人だ。一筋縄ではいかないということだろう。
「じゃあ、お願いしてもいいかな」
十和はいいけど、と口をつぐんだ。
「……何?」
「何か、あったの?」
不安を掲げたその瞳は、僕をよく見ていた。
今まで彼女と暮らしてきて、何度も見たことのある瞳だ。
「ああ、今から話すよ」
リビングのソファに腰掛けて、一息つく。
お茶持ってくるね、と十和はキッチンに入った。
僕は何を、どうすればいいのだろうか。

大人げないじゃないか、それはと思うことがたまにある。
たとえばその発端はどうでもいいことだったりする。
冷蔵庫にあったケーキを勝手に食べられたから拗ねて口を利かないとか、ちょっとした食い違いでお互いに気分を害するとか。
この場で言えばまさしく、前者がそれに値する。
原因は、ほかのところにあるのだけれど。たまたま、話の途中で懐かしい話を持ち出しただけだったのだけれど。それがこのことの引き金を引いた。
「十和、そろそろ機嫌なおしてくれないか」
テーブルを挟んで正面に座る彼女に問いかける。澄ました顔で何も言わずに彼女は座っていた。
僕の言葉なんか気にすることなく、読書をしている。本当、どうしたものかこの子は。僕としては、食事も終えて話が済んだのはいいけれど、これじゃあ明日の買い物すら一緒に行けないだろう。
「……なら、もう今日は休みなよ。シャワー、先にいって。片付けは僕がやっておくから」
まだ片付いていない食器を持って、席を立つ。
十和はそれでも、表情ひとつ変える事がなかった。

食器を片付けながら、カーテンの向こう側がやけに明るいことに気づいた。時間は20時を少しだけ過ぎたところだ。
遠くからサイレンの鳴る音が聞こえる。どこだろう。
胸騒ぎがする。
「消防車のサイレン……」
リビングの窓のカーテンを開けて、明るい方向へと視線を投げる。
火事だ。
大きな炎が、轟々と燃え盛っている。
そう遠くはない。あれはどの辺りだろう。
考えるまでもなかった。
唐突すぎて、考える余裕が存在しなかっただけだ。
あの辺りには、両親の墓がある。

「こちら現場から中継です! 実相寺墓苑を中心に、火の手があがっております。ええ、炎は勢いを増して」
突然聞こえた声に振り返る。
十和がテレビをつけたようだ。
どんどんチャンネルを変えていくが、どのチャンネルも同じ内容の緊急報道がされているようだ。
その炎はまるまると太った大蛇のように地を這いずり、時に噴火した火山のように跳ね上がった。
実相寺墓苑を上空からヘリで映すチャンネルに切り替わる。
辺り一面が火の海だった。
呆然とテレビを見るしかない僕に、そっと十和が寄り添ってくる。
「修二、これって……」
何とか気を持ち直して、彼女の肩を抱く。
僕はそうすることでしか、彼女の不安を取り除く方法を知らなかった。
「あっ、今、本殿が!」
テレビの中でキャスターが叫ぶ。
本殿が燃えて、崩れ落ちていく。
撮影のためとはいえ、何台ものヘリが墓苑の上空を飛び交っている。
炎は更に勢いを増していく。
墓苑を含む周囲3キロは既に焼け野原になりつつある。
そうして、燃え上がった炎の中に。

僕は、あの時見た鳥を見た気がした。



翌日。
未だ炎は燃え盛り、周辺住民への避難勧告が国から出された。
周辺住民と言っても、実相寺墓苑自体は高倉山中にあり、麓の村まで行かねば人里がない。そのため、村に避難勧告が出たと言っても過言ではない。実相寺墓苑から麓の村までは、十キロほどの距離がある。
その村を境に、一般人立ち入り禁止の包囲網がなされた。
僕はもう二度と両親の墓を拝むことができなくなったのだ。


つづく

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ぽろりぽろりと泣き出す彼女

連れ去ってやりたいぐらい。

今日も面接。
なかなか、体育会系で黒そうな会社だった。
ううん、ここ受かるかな?ぐらいの勢いではありますが、まだ一次選考とかです。
これ通ったら、電話で一週間以内に連絡くるとかこないとか。
やれた感じは、まずまずよりだけれど、いい感じだと思う。
とりあえずおいといて、次にいってみよう。

そろそろ面接自体も慣れてきた感じ。
意見を簡潔に言うことに慣れないといけない。

夕方から山田氏来場。
バイクのメンテしてくれました。
夕飯も食って、その後だらーっとネットしてたりなんかしたり。
相変わらずたばこくさい。部屋が。ファブリーズしとかないと。

爪が、ひらぺったいのですよ。俺の爪が。
まあ、やすりかけすぎただけなんですけどね。
そろそろやするのやめておこう。

CDの量がどんどんと増えていっている。聞かないCDもあるんだけれども。
今度フィギュアぶっぱする時に一緒に投げ飛ばせばいいかなー。なんて。
そしたらまるっとCDラックが空くので、本が詰めれる。
部屋の収納スペース増えるよ!やった!
更に物が増えるってことは、当分なさそうです。

燃費計算続行中。
今のところ19.07km/Lです。
もっと伸ばせるよなとか。

部屋を綺麗にせねばならん。
明日の空いた時間にやるかな。

思えば。
何度も何度も、得たいの知れない不安に襲われたことがあるよ。
それは時に、簡単なことであっても、難解なことであっても。
どちらの時も、そうであったよ。
今にして思えば、こういうことだったんだねって。

next story → あー、長くなるだろうなあ。楽しみだけれど。

身体の隅から隅までを

知ることができるのならば、それはそれで。
でも内臓のことまではわからんのよなあ。

お祈りから。
二件お祈りいただきましたー。
片方は先日受けた映像制作の会社。
もう片方は、書類選考でお祈りくらいましたとさ。

今日は午前中説明会、午後から面接(説明会含む)でした。
感触としてはいい感じ。
これ受かったんじゃね俺?みたいな、どっから出てきたかわからないような根拠。というかないよ根拠。
そんな感じの面接でした。
100%出し切れたか、って聞かれたら、100%がどの辺りまでなのかがわからないからなんともいえないけれど、それでもやれたって思ったからよし。
でもこれはまだまだがんばれるってこと。
明日に繋げるためにも、もっと慣れていかなきゃ。
というわけで、結果待ち。今週末〜来週頭までには連絡が来るとか。
っつーわけで、明日も面接です。

嫁が夢に出てきました。
なんか、デートする夢だったんですよ。
一緒にモノレール乗ろうって話してて、その乗り場まで行くのだけれど。
ちょっと俺あっち見てくるよ、すぐ戻るからって、乗り場に置いてったんですね。
戻ってきたらもうモノレール行っちゃってて。
レール一周したら戻ってくるような雰囲気だから、乗り場で待ってたっていう夢。
どうしたんだろうね俺。
よくわからない夢だった。

next story → ハチクロ読んでて思ったのは、あれ、これすげえいいマンガじゃん。ってことだけ。



小さな世界にある、大きな幸せを

掴むんだ。そして、世界は小さくなんかないんだと主張する。
自分の知っている場所は、とても少ないけれど。
それでも尚、主張する。
幸せってのは、掴むものだと。
得られることもあるけれど、それはそれだ。
俺は今からそれを掴みにいく。

嫁が買い物中に外人にナンパされたと聞いて。
ついったーで見た時、何?って思ったのは秘密。
なかなか面白い外人だったらしいです。

夢でも見ていたのかっていうぐらい、俺の中には不快感があったようです。
それは見事に打ち砕かれ、ならば俺が。という気持ちになりました。
っていうか俺じゃないと駄目、意味がない。
俺でいっぱいにしてやる。

俺がそれをしよう、と思った理由は、やはり一緒に幸せになりたいからというものがある。
それを念頭におけないほど、最近の俺はだらけていたようで。
もとい、口だけのやつになっていたので。
でももう違う。俺はそうじゃない。
やることが、できるんだよ。

流れを知り、決断し、勇気を持って立ち向かう。
それを物にして、やってやる。
俺のことを思って言ってくれる人はいっぱいいる。
その人たちに、報いるためにも。

明日は面接と説明会。
受かる。絶対受かる。根拠はないけど、受かる。

三年後の自分にいい意味で、思い出して笑ってもらえるようにしないと。



next story → 今日暑かったよね。明日も暑いんだってよ。


眠り姫を起こすために

口付けをするのは、普通でしょう?

酒を呑みつつ、嫁と一緒にSEX and the CITYの劇場版を見る。
しかし途中で寝オチ。
昼ごろ起床、ですかね。
昼前には起きていたような気もします。
で、SEX and the CITYの続きを見る。
見たことなかったけど、面白かったです。
素敵だな、って。思えたってことは、なかなかいいことだなって。

夕方までだらっとして、色々とお話をして、送っていくことに。
雨がぱらぱらと降り始めたので、大降りになる前に送っていけるといいなあって思いつつ。
結果的には、無事に送り届けることができました。
そして帰宅。
その後、山田氏の家にあがりこみ、適当に話。

これから起こることを乗り越えなければ、自らの道は切り開けない。

next story → どんと構えられればいいのか。

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